派遣切りと貧困にまつわる労働問題 ~ 派遣労働者とフリーターのための労働基準と労働問題

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派遣切りと貧困にまつわる労働問題

派遣切りにまつわる労働問題は、何より貧困と直結しているところにあります。派遣労働者の中でも、住み込みでささやかにその日暮らしを営んでいた人々にとって派遣切りによる解雇は、仕事だけでなく、住みかや社会的立場の全てを失う事に等しいのですが、それに加えて最近は、弱みにつけこんだ悪質なビジネスにより、なけなしの財産を奪われてしまうケースまで発生しています。

住処を失い、生計を立てるのが困難な人々を救済する施設として、社会福祉法に基づいて設置されているのが無料定額宿泊所です。本来は生活に困窮している人々が、無料ないし定額料金で寝泊りできる福祉施設ですが、これを名乗った民間施設の中に、最近は派遣切りにあった人々を狙った悪質なものがあらわれ、労働問題にあらたな課題をつきつけています。

貧困ビジネスとも呼ばれるこれらの悪徳業者は、入居者の自由を奪うなどして、生活保護費のほとんどを搾り取り、中には施設側で預金通帳などを預かって一方的に施設利用費を天引きするものまで現われました。こうなると、命綱の生活保護費も、派遣労働者にとって大切な仕事の情報源でもある携帯電話の使用料と、施設利用料とでほぼ消えていってしまいます。

このような状況では、派遣切りにあった労働者の生活建て直しは非常に困難です。悪質な施設の例では、経済面だけでなく生活環境も劣悪であることも多く、健康をむしばまれたり自由を失われるなどして、健康で文化的な最低限の生活を営む権利を保障した憲法にも違反している状態です。

このような業者がはびこる背景には、貧困にあえぐ人々の自立を支える社会のしくみがじゅうぶんでないという現状が見えています。こういった貧困層が増え続け、労働問題が慢性化すれば、社会全体の活力も失われ、不況の打開はいよいよ困難になるばかりです。手をこまねくばかりでなく、派遣切りや貧困による労働問題を解決するための抜本的な対策を講じることが急務です。


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