労働基準法と職場の実情をめぐる労働問題 ~ 派遣労働者とフリーターのための労働基準と労働問題
労働者が安心して働くために大切な労働基準法ですが、実際の職場でそれが守られているかというと、なかなか判断し難いケースもあり、労働問題すれすれのところでくすぶっている現状が多く見られます。
例えば、「仕事の無い日でも、次の仕事に必要な資料を集めるなど、仕事の準備のために1日を費やしてしまった」「始業時間より1時間前に出勤し、現場の清掃や資料の準備、お茶の用意や機器の立ち上げ等をする必要がある」といったような仕事が、上司の命令とは関係なくあった場合、これを勤務時間に含むべきでしょうか?
このような、被雇用者自らがはっきり判断し難いようなケースや、慣例として行われている奉仕のような仕事の例は大変多く、場合により労働問題として表面化することもあります。
こういった質の仕事については、雇用主、被雇用者がともに納得のいくよう、それぞれの立場からの意見を誠実に出し合い、労働基準法に基づきながら、互いの歩み寄りを模索していく事が大切です。
例えば就職して間もないなど、なかなか声に出せない場合や、職場での慣例化や人間関係悪化を恐れるあまり、うやむやとなってしまうケースなど、水面下での労働問題は数多いとみられます。
労働基準法とその趣旨についてよく考慮したうえで、なお納得のいかないような労働問題と思われる場合は、泣き寝入りせず、相談窓口などを訪ねてみましょう。
平成16年度より労働基準法に加えられた定めに、企画業務型裁量労働制というものがあります。
企画や立案、調査、分析といった業務において有効となる法律で、これらの業務はその性質上、その遂行方法を労働者の裁量にゆだねる必要があるため、業務遂行の手段や業務時間の配分などの決定を、使用者による具体的な指示ではなく、労使委員会で決められたみなし労働時間による算定より行うとしたものです。
この法律では、実際に労働した時間ではなく、算定されたみなし時間を就労時間として採用することになるので、事業主と労働者のどちらかに有利な条件が傾き労働問題化する事を避けるためにも、労使双方のじゅうぶんな話し合いが必要となります。
ですから、もし自らの職場にこの法律が導入されることがあれば、積極的に話し合いに参加して、互いに納得の行く条件を練り上げられるよう、協力する態度が大切です。
そのためにはもちろん、労働基準法の内容によく目を通し、その趣旨を理解しておくことです。
労使ともに歩み寄り、互いの立場を尊重しあえる良い職場をつくりたいものです。
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